アドセンス

2021年1月28日木曜日

金融探偵

 今回ご紹介する作品は・・・


じゃじゃーん!!!!


それは・・・「金融探偵」です。



池井戸潤さんの作品で、


徳間文庫より発売されています。



















数々の評価を受けて・・・

池井戸潤さんと言えば、第44回江戸川乱歩賞を受賞。


その後、第136回直木賞候補、第28回吉川英治新人文学賞候補などなど、数々の賞にノミネートされている作家さんです。


また、銀行員と言うお堅い仕事をやめて作家になったという経歴もあり、その作品は、銀行などの金融関係のサスペンス物も数多く出版されています。


そして、この「金融探偵」は、2004年4月から、問題小説に掲載された7作品を収録した短編集です。












ちょっと変わった切り口


いわゆる推理小説言われるものは、私も大好きで、よく読むのですが、この池井戸潤さんの「金融探偵」は、ちょっと変わった切り口の作品でした。


主人公は、元銀行員で、その銀行が倒産するに当たり解雇され、無職となってしまいます。


そんな主人公に、アパートの大家さんが持ち込んだ相談事を解決したことがきっかけで、探偵を始めることになりました。


とはいえ、この主人公は、決して探偵にあこがれていたわけではなく、もちろん自分が探偵に向いているなんてこれっぽっちも思っていないんです。


しかし、大矢の娘さんに進められて探偵を始めました。


もちろん、探偵としてのノウハウも持っていませんし・・・・


だから、ご本人はハローワークに就活をしながら探偵事務所もささやかに・・・営業しているという感じ。


でも・・・


いざ、相談者から相談されると、ほっとくわけにはいかず、なんとか力になりたいと、、持てる知識を総動員して問題に取り組んでいきます。


その姿がいじらしんです。


とても好感が持てます。


サスペンス物・推理小説といいながらも、この物語は、この主人公の人生を垣間見る物語のように思えました。


また、他の探偵ものは、探偵業をすでに営んでいる主人公が難事件を解決するという展開がほとんどだと思いますが、この物語は、主人公は無色の元銀行員。


先にも述べたように、探偵業を営むために銀行を辞めたのではなく、銀行を解雇されて無色になり、求職活動をしながらも、なかなか次の就職先が見つからない、そんな生活の中で、たまたま探偵業まがいのことをし始めた・・・問設定。


この切り口は、なかなか珍しいと思いませんか。


そして、元銀行員の探偵という設定から、この物語の大半は、その事件を解決する糸口を、銀行員時代に培った経験を生かして見つけ出していきます。


それが、例えば・・・


家計簿だったり・・・


会社の裏帳簿だったり・・・


現金輸送車の運行システムだったり・・・


事件解決のヒントは、銀行員時代に体験したことが生かされています。


それは、この作者が、もともと銀行員であったという経験から考え出されたストーリなのでしょう。











推理小説らしからぬ展開


そして、この7「金融探偵」に限っては・・・なのかもしれませんが・・・


短編小説という事もあってか、推理小説の楽しみ方・・というよりも、普通の物語を読んでいるような楽しみ方になるのかなと。


と言うのも、私は・・ですが、推理小説を読むときに、いつも自分も一緒に事件の謎を解き明かしながら読んでいきます。


一つ事件の解決のための情報が入ると、そこから自分なりに推理をして、この後どんな展開になるのかを予想しながら読むんです。


しかし、この「金融探偵」は、事件解決のための情報、特に決定的な情報というのが、最後の種明かしの時まで出てこないんです。


ですから、いつも読みながら考える自分なりの推理とストーリーを組み立てることがしずらいんですね。


もちろん、これが長編小説であったら、きっと違った書き方になったのかもしれませんが・・・


しかし、この「金融探偵」では、自分なりの推理を楽しむという事ではなく、物語そのものを楽しむような読み方になりました。


それはそれで、この話はどうなるのかな???って、わくわくしながら読み進めたわけですけどね。












探偵らしくない探偵



この「金融探偵」を読んで、先にも書いたように、この主人公は探偵らしくない探偵なんです。


探偵としてのスキルも持ち合わせていない。


しかし、相談されると断れない。


一生懸命な姿に感動すら覚えました。


だから・・・


是非、この「金融探偵」さんを、私は、これからも応援したいと思います。

















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