アドセンス

2020年12月14日月曜日

ドランゴンフライ

 今回ご紹介する本は・・・


「ドラゴンフライ」











河合莞爾作









角川文庫出版の文庫本です。









まず、私がこの本を読んでみようと思ったのはこのタイトルでした。


「ドラゴンフライ」









どんな意味があるのかわかりませんでしたが、“ドラゴン”の言葉に惹かれたんです。


私は龍が大好き、龍使いになりたいと思っているんです。


龍に関するグッズも集めています。


そんな私は、この“ドラゴン”というタイトルに惹かれました。


が・・・


読んでみて気がついたのですが、この本は“ドラゴン”とうたっていても、龍とは全く関係ありませんでした。


では・・・


この「ドラゴンフライ」とは・・・ 


なんと、トンボのことだそうです。


“ドラゴン”は、もちろん龍を意味するのですが、西洋では、“ドラゴン”は忌み嫌われる存在で、不吉な等という意味にも使われるとか。


“フライ”は、蠅の意味ですが、講義では飛ぶ虫を総称して“フライ”と言うそうです。


ですから、蝶は“バタフライ”(バターのような排泄物を出す、飛ぶ虫・・・と言う意味)とか、蛍は“ファイヤーフライ”(燃えて飛ぶ虫と言う意味)などなど。


ならば、“ドラゴンフライト”とは・・・


直訳すれば「鬼蠅」とか「不吉な飛ぶ虫」とかと言う意味になるそうでうすよ。


その“ドラゴンフライ”がタイトルになった、サスペンス・・・推理小説をご紹介しますね。







不吉な死体から広がる“トンボ”のつながり・・・


まず、このお話は、群馬県の奥地にある小さな村が、その舞台となるんです。


その村は、ダム建設のために、ダムのそこに沈んでしまうんですね。


そこで暮らしていた村の青年が、東京都の多摩川の河川敷でしたいとしてへっけんされたことから、この事件は始まります。


が・・・


その前に、不思議なプロローグがあるんです。


東京出暮らす男性が、ゴルフの帰りに、ある山奥で、自分が住む街とそっくり同じ町並みを見つけるんです。


このプロローグが、いったいこのストーリーとどう繋がるのか・・・・?


最後まで読むと「なるほど・・・」と納得できるのですが、それまでは、なんであんなプロローグが書かれているのか不思議なくらいでした。


事件が発覚後、死体の身元を調べることと同時に、悲惨な殺害方法の理由が焦点となります。


そして、その事件の裏には、悲しい事実が隠されていたのです。



二転三転・・・・


今回ご紹介している、この「ドラゴンフライ」という推理小説は、本当に読み応えがあります。


実は、この本、私は手に入れてから、ずいぶん時間が経っているのですね。


と言うのは、この本、以前に一度読み始めたのですが、読み始めの段階で、このストーリー性がつかめず、あまり興味をそそられなかったんです。


で、少し読み進めたところで、1度読むのを止めて、別の本を読み始めてしまったんですよ。


もちろん、別に興味のある本が手に入ったので、その時はそちらを優先したのですが、今回は、ちょっと読みきるのが大変かも・・・という、でも頑張って読みきろう・・・と言う決意を持って、再度この本を手にしたんです。


そうしたら・・・


プロローグの時点で、あまり興味を持てなかったこの本ですが、本題に入ると、実はものすごく興味をそそられる展開でした。


私は、推理小説を読むときは、自分も掲示になったつもりで、そのお話の中に出てくる情報を元に、自分なりに犯人や事件の全貌を想像しながら読み進めていくんですね。


そして、自分の推理が正しかったかどうかなど、ただストーリーを読むだけではなく、自分も参加する楽しさを感じているんです。


この「ドラゴンフライ」でも、同じように、情報を元に、自分なりに推理を進めながら読み進めていくのですが・・・・


この本は奥が深い。


よく、推理小説だと、初めに得た情報が間違えであったり、途中で急に変わってしまったりして、その為にストーリーが急展開するような話の作り方はよくあります。


その場合は、それまで組み立ててきた推理が、全く意味しなくなってしまうんですよ。


だって、誤った情報から推理しているわけですからね。


しかし・・・


この「ドラゴンフライ」では、情報は正しいのです。


しかし・・・


その裏に隠された事実がすごい。


だから、犯人を追い詰めるまでもう一歩と言うところまでくると、突然新たな展開が顕われるんです。


しかし・・・


その新たな展開の根底には、やはり今まで得てきた情報がしっかりと根付いているんですよ。


今まで得た情報や推理に、新たな情報が加わると、その展開が大きく変化して行くんです。


もう、途中から、この話はどっちに進んでいくのか見当がつかなくなるほど。


それだからこそ、先が気になってしょうがないんですよ。


540ページにも及ぶ長編サスペンスですが、その量を感じさせない運びは、すごいと思いました。



悲しい真実


しかし・・・


謎が一つ解き明かされるごとに、悲しい過去の出来事が掘り返され、そして事件の背景にある悲しい事実が浮き彫りとなるんです。


その事実を隠す為に・・・・


そして、人を思いやる熱い思いが、新たな事件を引き起こしていく。


最後は、もう涙が出てきてしまいますよ。


こんな悲しい事件が合っていのだろうかと。


そして・・・


私的に不満なのは、本当に悪いやつらは、この話では罪の償いがなされないのですよ。


もちろん、ここにかかれていない裏では、社会的な制裁を受けたのかもしれませんが、このストーリーの中では、そのことについては一切振れていないのです。


事実は事実として受け止めなければならない。


しかし、その事実の陰に隠れた、本当の“悪”は????


そんな疑問が残されたのも事実です。


このストーリーの中では、社会的な“悪”に対して、だれも制裁を加えてはいません。


しかし・・・


この筆者は、ところどころで、現実社会の実情と、その“悪”について、買っているように思いました。


本当に悪いのはだれなのか???


そんなことを考えさせられる、そんな本編でした。


推理小説の好きな方にはもちろんですが、ダム建設などの社会的問題について気興味を持っていらっしゃる方にも、是非読んでいただきたい内容です。


興味のある方は、是非この本を手にとって見てください。









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