アドセンス

2021年1月15日金曜日

探偵の探偵

 今回ご紹介する本は・・・


松岡圭祐作、



講談社文庫出版の



「探偵の探偵」です。













探偵のすべてを知りたいと、ある中堅調査会社に併設されている探偵養成所に入稿した一人の少女。


この少女は、過酷な過去を抱えていて、決して笑うことがないんです。


そして・・・「探偵にはなりたくない」という彼女の思いは・・・。


そんな彼女の希望をくみ、調査会社の社長は、彼女を探偵を探偵〝対探偵課”の探偵として抜擢します。


この少女が、悪事を働く探偵に立ち向かいます。


そして・・・・


この少女の過酷な過去が明かされる・・・その先にあるものは・・・


待望の描き下ろしシリーズの第一作目。










全体的に、スピード感のある作品です。


はらはら、ドキドキの展開は、読んでいるものを飽きさせることはありません。


それ以上に、この先、どんな展開が待っているのかと、もう止まらなくなります。


そして、この少女の隠された思いに触れると、涙が・・・。


通常のサスペンス物とは、一味違った切り口も、マンネリ化を感じさせない作風にしている一つかと思います。


サスペンスファンには、是非読んでい叩きたい作品です。














2021年1月6日水曜日

バーテミアス

 今回ご紹介する本は・・・

「バーテミアス」です。


以前、というか、このブログで最初にご紹介したハリーポッターとの出会いで、私はファンタジーの世界にはまりました。

ハリーポッターを読み終えた後、もっとファンタジーの世界に浸りたいと思い、探して見つけたのがこの「バーテミアス」でした。

ジョナサン・ストラウド原作、金原瑞人・松山美穂・・・訳。


理論社出版。


文庫本ではなく、ハードカバーの本で、読みごたえは満点です。

本になれていない方には、「えーこんなに長いの???」と思われるかもしれませんが・・・・

読み始めると、これもまたはまってしまいますよ。











「サマルカンドの秘宝」

この「バーテミアス」は、全部で3巻もの。

その初刊が、この「サマルカンドの秘宝」なんです。


プラハの時代が去り、魔術の中心はロンドンにうつったころ・・・

魔術師たちが政府の重要なポストを占め、帝国を牛耳っていました。

魔術師たちは、マづしい家の子供を弟子にとり、悪魔を思いのままに操る技を、歳月をかけて叩き込んでいました。

子供たちは、親も生まれた時の名も捨て、帝国に貢献できる日のために、ひたすら修行に励んでいました。

そんな時代に、一人の少年が、師匠に隠れて、寝室の床にペンタクルを描き、悪魔を召喚しようとしていました。

この少年・・・ナサニエルは、自分を辱めたエリート魔術師に復讐をしようと、バーテミアスという悪魔を、師匠に隠れて召喚してしまいました。

この悪魔・・・バーテミアスは、御年5010才。

最高ランクではありませんが、由緒正しきベテランの妖霊。

まだまだ未熟なナサニエルは、海千山千の悪魔バーテミアスをロンドンの街へ召し出してしまいました。

そして・・・

曲者バーテミアス。

素直に、この未熟な魔法使いの言いなりにはなりません。

ナサニエルは、このバーテミアスをうまくコントロールできるのか・・・。

このコンビが、この物語の主人公なんです。

この未熟な魔法使いと、わがままな悪魔のコンビが、様々なトラブルを起こしつつも、人々の暮らしを守っていく・・・そんなお話です。











「ゴーレムの眼」


そして第2巻が「ゴーレムの眼」。


時は流れ、ナサニエルは14歳。

前作の「サマルカンドの秘宝」事件で手柄をたてたナサニエルは、若きエリート魔術師として登場。

「サマルカンドの秘宝」事件より2年の時が過ぎたロンドンが舞台。

街は、度重なる爆破事件で悩まされていました。

若きエリート魔術師であるナサニエルが、この事件の捜査に乗り出します。

この事件は、魔術師の支配に抵抗するレジスタンスの仕業か?

首謀者と思しきは、不思議な力を持つ少女キティとその仲間。

魔術師に恨みを持つ彼らは、墓地に眠る「グランドストーンの杖」を狙っている。

妖霊を操り、夜の街をパトロールするナサニエル。

しかし・・・

頼れる妖霊がいない・・・。

ナサニエルは、再び、バーテミアスを召喚します。

一方で、何者かが、土くれの巨人ゴーレムの目に呪文を吹き込み復活させてしまいました。

凶悪な化け物がロンドンの街を端開始し始めてしまいました。

ナサニエルとバーテミアスは、再び、このロンドンの街を守るために戦いを挑みます!!!












「ブトレマイオスの門」


そして最終巻となる「ブトレマイオスの門」。


「サマルカンドの秘宝」事件・「ゴーレムの眼」事件で活躍をしたジョン・マンドレイクことナサニエルは、情報大臣に昇格し、政府の容認らしい振る舞いも身に着けていきました。

しかし、あの「ゴーレムの眼」事件で自分を救うために死んだキティという少女の事がわすれられません。

ところが・・・

あのキティは生きていた???キティは、ロンドンの街の変わり者の魔術師の屋敷で働きながら「ブトレマイオスの門」という本からヒントを得て、ある計画を着々と進めていたんです。

その計画とは;・・・・。

そして、ナサニエルに召喚してもらえなくなったバーテミアスは・・・。

ある日、初めての人に召喚されました。

その人とは・・・・

ナサニエルとバーテミアスのコンビが、最終巻でも大活躍。

そして、最後は・・・・

もう涙なくしては読めない結末。

3巻を読み終えたからこそ得られるこの感動。

もう、読み始めたら止まらない。











ハリーポッター以上の面白さ・・・・


この「バーテミアス」は、イギリスでは、ハリーポッター以上の面白さと大好評で、ハリーポッターを抜いて堂々の第一位に。

そして、アメリカでは映画化され、世界31か国で出版されるほどの人気。

ファンタジーファンなら、この「バーテミアス」を読まずにはいられないはず。

あなたも、この本のとりこになりますよ・・・きっと。

是非、手に取ってみて下さいね。




















2020年12月28日月曜日

男鹿・角館 殺しのスパン

今回ご紹介する本は・・・

私の好きな西村京太郎さんのサスペンス物。

「男鹿・角館 殺しのスパン」です。




西村京太郎さんの作品は、サスペンスとしての面白さに加えて、日本中を舞台として描いているので、自分も日本中を旅して歩いているような気分にさせてくれるところかとも思います。




特に、とラベルミステリーの第一人者と呼ばれるだけに、電車を使った舞台背景の描写は上手いと思います。

自分で読んだ作品の舞台となったところには、一度は行ってみたいなと思わせられますからね。










生まれ故郷で悲しい出来事が・・・

事件は、東京のある街の小さな商店街にある焼き鳥屋の2階で、鬼の面をつけ、なまはげの扮装をした死体が発見されることから始まります。

その死体は、秋田県は男鹿出身である店主とは別人でありました。

なぜ、そこに見知らぬ男が死体となっていたのか?

また、なぜ、鬼のお面をつけ、なまはげの扮装をして殺されていたのか?

事件を追いかけるのは、ご存知、西村京太郎さんの作品でもっとも優秀な刑事である、東京は警視庁の捜査一課に所青くする十津川警部と亀井刑事。

店の店主の行方を追って、二人は秋田県男鹿へと向います。

しかし・・・

その間に、またまた東京で殺人事件が・・・・。

しかも、この死体にも鬼の面が・・・。

殺されたのは、やはり秋田県の出身者。

しかし、男鹿ではなく角館の出身。

この二つの事件は繋がっているのか????

十津川警部と亀井刑事の推理が事件の謎に迫ります。

しかし・・・・



煮え切らない展開


今回の作品では、十津川警部と亀井刑事の推理が展開されているにもかかわらず、その証拠となる事実が浮かび上がってきません。

焼き鳥屋の店主と第二の殺人事件の被害者の身辺を探っていくうちに、ある推理が浮かび上がってきました。

しかし・・・

推理はできても、その確証たる証拠がない。

いくら調べても、証拠が出でこない。

今回の作品は、最後の最後まで、このような展開が続いています。

犯人と思しき人物はいるのだが、証拠がない。

その為、何度も犯人らしき人物に十津川警部と亀井刑事は揺さぶりをかけるが、尻尾は出さない。

焦る二人を横目に、事件は意外な方向へ展開していきます。





被害者の娘が・・・・


ここで登場したのが、第二の殺人事件で被害者である男性の娘。

この娘が、父親がなぜ殺されたのか?

また、父親が、娘のために残していった大金はどのようにして手に入れたのか?

疑問に思った娘が、男鹿と角館を周り、事件の真相を探ります。

そして、また新たな事件に巻き込まれてしまいます。

しかし、十津川警部と亀井刑事は証拠をつかめずに時間ばかりが過ぎていきます。

そして迎えたクライマックスは・・・




ちょっと期待はずれの結末


小説は、フィクション物意外は、想像の世界で描かれたもので、架空の世界が描かれているものです。

推理小説もしかり。

決して実際の事件を書いているのではないのです。

しかし・・・

ファンタジー物であるならば、現実離れした内容でも楽しめると思いますが、サスペンス物は、やはり「これ本当にありそうな事件・・・」と言うのが前提としてないと楽しめないと思うんです。

いかにも作り物の世界で描かれたサスペンスでは、その世界になかなかのめりこむことができないかなって思います。

今回の、この西村京太郎さんの作品も、全体を通しては、実際にありそうなお話です。

西村京太郎さんの作品は、どれも、実際に起こったお話かな????

と思わせてくれるほどリアリティーにあふれているなと、いつも思いながら読んでいるんです。

しかし・・・しかし・・・しかし・・・

今回のこの作品は、結末がちょっと・・・。

と言うのは、こんな結末あるか???と思ってしまうような展開なんですよ。

先にも書かせてもらいましたが、今回の作品は、本当に、結末まで、十津川警部と亀井刑事は、推理と創造の世界から出ることができないんです。

証拠をまったくつかめなかったんです。

そんな状態で、もう物語りも終盤を迎えると、どうやって結末を締めくくるのかと気になっていました。

しかし・・・・

予想を反した展開で、結末を迎えたんです。

その予想の反し方が、いい反し方ならば嬉しいんですが、ちょっと疑問の残る締めくくりだったんですよ。

実際に、こんなことあるか???って、思ってしまうような結末だったんです。

ちょっと、そこが残念だったかなと思いました。

ただし、これは、私の個人的な感想なので、読み手によって、ここの捕らえ方は変わるかもしれません。

是非、あなたはこの結末をどう感じたのか?

聞かせていただきたいなと思います。

どんな結末????

と思われた方は、是非、この「男鹿・角館 殺しのスパン」を手にとって見てくださいね。

最後になりましたが・・・・

ちょっと批判的な文章で終わりにしてしまった今回の観想ですが、それでも、私は西村京太郎さんの作品が大好きです。

十津川警部と亀井刑事の大ファンなんです。

間違いなく、これからも、西村京太郎ワールドのとりことなり、読み続けていくことは変わらないと思います。

そして、今回の感想が、西村京太郎さんへの批判ではないことをここに記させていただいて、今回の締めとさせていただきます。























2020年12月23日水曜日

まほろ駅前 多田便利軒

 なにやら怪しげなタイトル・・・「まほろ駅前 多田便利軒」


これ何???

って感じのタイトルですよね。

けれど・・・

知る人ぞ知るこのタイトル。

あの、三浦しをんさんの作品で、大135回直木賞受賞作品なんですよ!!!



テレビドラマ化もされました。(まほろ駅前番外地)



なので、記憶にある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

その「まほろ駅前 多田便利軒」を、今回はご紹介します。








トタバタコンビ


このお話は、東京のはずれに位置する都南西部最大の街であるまほろ市がその舞台となっています。

そのまほろ市の駅前で、ひっそりと便利屋を営む多田啓介。

かれが、このお話の主人公。

そして、もう一人・・・

ある日、突然、この便利屋に転がり込んできた、高校の時の同級生の行天晴彦。

このドタバラコンビが、このまほろ市を舞台に繰り広げるドラマが、このお話なんです。



当たり前の仕事が????


この多田便利軒と称する便利屋には、ペットの預かりや塾の送迎、納屋の整理etc・・・

ありふれた仕事の依頼が来るんです。

しかし・・・

ありふれた依頼のはずが、このコンビにかかると、なぜかありふれた依頼じゃなくなるんですよ。

なに???

って思われた方。

もうこれ以上、このブログを読まずに、本屋さんに行きましょう。

そして、この「まほろ駅前 多田便利軒」を手にしてみましょう!

へーと思われた方は・・・・

もう少しお付き合い下さい。



小学生のアルバイト・・


小学生の塾の送り迎えの依頼も・・・

その小学生はただの小学生ではなかった。

なにやらきな臭いアルバイトを・・・。

え???

小学生でしょ!

そこが盲点なんです。

小学生が、まさかそんなことを・・・と思うようなことをしていたんですよ。

しかも・・・法に触れるような、きな臭い展開に。

その小学生を守る為、頼まれていもいないことまで、この二人は手を出してしまうんです。

それだけ、熱いんですよ・・・思いが。

普段は、しらけた若者ですが・・・

しかし、心の中には熱い思いがあふれているんです。

そして、人情にあふれている。

そんな二人ですから、ただただ依頼をこなすだけではないんですね。

見て見ぬ振りはできないものなんです。

もう、まっすぐに向っていってしまうんです。

そんな、熱い二人の思いを描いた、この作品。

短編集のように、短いお話がいくつか入っているのですが、その中身は、みな繋がっているんです。

そして、読み終えると・・・一つのストーリーが出来上がっている!

まさに、三浦しをんマジックにはまってしまったような読み応え。

テレビで見た人も、診ていない人も・・・

是非、この作品を読んでみてください。

こんな若者が、近くにいてくれたら・・・

そんな気持ちに慣れるかも!!!







2020年12月14日月曜日

ドランゴンフライ

 今回ご紹介する本は・・・


「ドラゴンフライ」











河合莞爾作









角川文庫出版の文庫本です。









まず、私がこの本を読んでみようと思ったのはこのタイトルでした。


「ドラゴンフライ」









どんな意味があるのかわかりませんでしたが、“ドラゴン”の言葉に惹かれたんです。


私は龍が大好き、龍使いになりたいと思っているんです。


龍に関するグッズも集めています。


そんな私は、この“ドラゴン”というタイトルに惹かれました。


が・・・


読んでみて気がついたのですが、この本は“ドラゴン”とうたっていても、龍とは全く関係ありませんでした。


では・・・


この「ドラゴンフライ」とは・・・ 


なんと、トンボのことだそうです。


“ドラゴン”は、もちろん龍を意味するのですが、西洋では、“ドラゴン”は忌み嫌われる存在で、不吉な等という意味にも使われるとか。


“フライ”は、蠅の意味ですが、講義では飛ぶ虫を総称して“フライ”と言うそうです。


ですから、蝶は“バタフライ”(バターのような排泄物を出す、飛ぶ虫・・・と言う意味)とか、蛍は“ファイヤーフライ”(燃えて飛ぶ虫と言う意味)などなど。


ならば、“ドラゴンフライト”とは・・・


直訳すれば「鬼蠅」とか「不吉な飛ぶ虫」とかと言う意味になるそうでうすよ。


その“ドラゴンフライ”がタイトルになった、サスペンス・・・推理小説をご紹介しますね。







不吉な死体から広がる“トンボ”のつながり・・・


まず、このお話は、群馬県の奥地にある小さな村が、その舞台となるんです。


その村は、ダム建設のために、ダムのそこに沈んでしまうんですね。


そこで暮らしていた村の青年が、東京都の多摩川の河川敷でしたいとしてへっけんされたことから、この事件は始まります。


が・・・


その前に、不思議なプロローグがあるんです。


東京出暮らす男性が、ゴルフの帰りに、ある山奥で、自分が住む街とそっくり同じ町並みを見つけるんです。


このプロローグが、いったいこのストーリーとどう繋がるのか・・・・?


最後まで読むと「なるほど・・・」と納得できるのですが、それまでは、なんであんなプロローグが書かれているのか不思議なくらいでした。


事件が発覚後、死体の身元を調べることと同時に、悲惨な殺害方法の理由が焦点となります。


そして、その事件の裏には、悲しい事実が隠されていたのです。



二転三転・・・・


今回ご紹介している、この「ドラゴンフライ」という推理小説は、本当に読み応えがあります。


実は、この本、私は手に入れてから、ずいぶん時間が経っているのですね。


と言うのは、この本、以前に一度読み始めたのですが、読み始めの段階で、このストーリー性がつかめず、あまり興味をそそられなかったんです。


で、少し読み進めたところで、1度読むのを止めて、別の本を読み始めてしまったんですよ。


もちろん、別に興味のある本が手に入ったので、その時はそちらを優先したのですが、今回は、ちょっと読みきるのが大変かも・・・という、でも頑張って読みきろう・・・と言う決意を持って、再度この本を手にしたんです。


そうしたら・・・


プロローグの時点で、あまり興味を持てなかったこの本ですが、本題に入ると、実はものすごく興味をそそられる展開でした。


私は、推理小説を読むときは、自分も掲示になったつもりで、そのお話の中に出てくる情報を元に、自分なりに犯人や事件の全貌を想像しながら読み進めていくんですね。


そして、自分の推理が正しかったかどうかなど、ただストーリーを読むだけではなく、自分も参加する楽しさを感じているんです。


この「ドラゴンフライ」でも、同じように、情報を元に、自分なりに推理を進めながら読み進めていくのですが・・・・


この本は奥が深い。


よく、推理小説だと、初めに得た情報が間違えであったり、途中で急に変わってしまったりして、その為にストーリーが急展開するような話の作り方はよくあります。


その場合は、それまで組み立ててきた推理が、全く意味しなくなってしまうんですよ。


だって、誤った情報から推理しているわけですからね。


しかし・・・


この「ドラゴンフライ」では、情報は正しいのです。


しかし・・・


その裏に隠された事実がすごい。


だから、犯人を追い詰めるまでもう一歩と言うところまでくると、突然新たな展開が顕われるんです。


しかし・・・


その新たな展開の根底には、やはり今まで得てきた情報がしっかりと根付いているんですよ。


今まで得た情報や推理に、新たな情報が加わると、その展開が大きく変化して行くんです。


もう、途中から、この話はどっちに進んでいくのか見当がつかなくなるほど。


それだからこそ、先が気になってしょうがないんですよ。


540ページにも及ぶ長編サスペンスですが、その量を感じさせない運びは、すごいと思いました。



悲しい真実


しかし・・・


謎が一つ解き明かされるごとに、悲しい過去の出来事が掘り返され、そして事件の背景にある悲しい事実が浮き彫りとなるんです。


その事実を隠す為に・・・・


そして、人を思いやる熱い思いが、新たな事件を引き起こしていく。


最後は、もう涙が出てきてしまいますよ。


こんな悲しい事件が合っていのだろうかと。


そして・・・


私的に不満なのは、本当に悪いやつらは、この話では罪の償いがなされないのですよ。


もちろん、ここにかかれていない裏では、社会的な制裁を受けたのかもしれませんが、このストーリーの中では、そのことについては一切振れていないのです。


事実は事実として受け止めなければならない。


しかし、その事実の陰に隠れた、本当の“悪”は????


そんな疑問が残されたのも事実です。


このストーリーの中では、社会的な“悪”に対して、だれも制裁を加えてはいません。


しかし・・・


この筆者は、ところどころで、現実社会の実情と、その“悪”について、買っているように思いました。


本当に悪いのはだれなのか???


そんなことを考えさせられる、そんな本編でした。


推理小説の好きな方にはもちろんですが、ダム建設などの社会的問題について気興味を持っていらっしゃる方にも、是非読んでいただきたい内容です。


興味のある方は、是非この本を手にとって見てください。









2020年12月12日土曜日

死神の精度

 このブログも、ちょっと立ち止まってしまいました。


この間、本を読んでいなかったわけでもなく、紹介したい本がなかったわけでもないのですが・・・


紹介分をかく間がなかった・・・というのが正直な理由。


ちょっと本業が忙しかったものでね。


でも、ようやくひと段落着いたので、そろそろ、次の本をご紹介したいと思い、ペンをとりました・・いや、間違え、キーボードをたたきました。


さて・・・


今回ご紹介する本は・・・


あまり愉快なテーマではないのですがね。


その本のタイトルは・・・


「死神の精度」


なに???


それ???


と思うようなタイトルですよね。


この本、タイトルのように、人の死に関わる、あの死神様のお話しです。







ちょっと変わった死神


死神というと、この神様に取りつかれてしまうと死んでしまうという怖い神様(?)をイメージしませんか?


そう・・・


大きなカマを持って、暗い影からそっと現れて・・・


その大ガマで首を切られてしまう・・・というようなイメージではないでしょうか。


すくなからず、私の中では、そんな怖いイメージがありました。


しかし・・・


実は、この死神様も、本によって色々なキャラクターというかイメージというかがあるのを最近知りました。


ある本にでてくる死神は、本当に神様の末弟で、人を殺して黄泉の世界に連れていくのではなくて、死が決まった人の最後を見取る神様なんですよね。


けっして怖い存在ではなくて、悲しい現実を受け止め、この世から黄泉の国へ行く人を安心して導いてくれる神様としていらっしゃるんですよ。


そんな表現をしている本があり、ちょっと死神様のイメージが変わったとロコで、この「死神の精度」を読んだら・・・


またまた違った死神様でした・・・この本に出てくる死神様は・・・。


この本に出てくる死神様は・・・


1.CDショップにいりびたり。

2.苗字が、私達がよく耳にするような市や町の名前。

3.受け答えが微妙にずれている。

4.素手で他人を触ろうとしない。


こんな特徴を持つ方なんです。


あなたの周りに、思い当たるような方はいませんか?


もしいたとりたら・・・その方は、死神化もしれませんよ!



死の判定人








この「死神の精度」にでてくる死神様は、やはり怖い存在ではくて、ちょっとゆーものある存在なんです。


そして、けっせて人を殺めたりはしません。


この死神様の役目は・・・


この人は、死を与えていいか悪いかを判断する「死の判定人」なんです。


あの世のあるセクションで、人の人生の長さは決められているようです。


というか、要するに、その人がいつ死ぬのかが決まっているようなんですね・・・あの世では。


そして、その死の予定日(?)の8日前に、その予定の人の近くに、何らかの理由を講じて、この死神様はやってきます。


実際に、昼間でも夜でも、その死神様は、その人や周りの人から見えるんです。


ただし・・・


死神には見えません。


普通の人に見えるんです。


といっても、先の1~4に挙げたような特性を持っているのですから、ちょっと変わった人という感じで見えるとは思いますけどね。


その死神様は、その死を予定されている方(死に方はそれぞれで、病気・事故・その他色々な死の迎え方があるものの、その人が今回予定通り死を迎えるべき人なのかそうでないかを判断しているんだそうです。


7日間、その方のそばでその人を観察し、予定通り死を迎えていただいてよいかどうか判定するんだそうです。


そして、死神様が「予定通りで可」と判定すると、その人は、翌日死を迎えるんです。


しかし・・・


死神様が、「いや、まだ死を迎えるには早い」と判定すると、その人の死に対する予定が変わるんですよ。


ただし、死神様は、基本「予定通りで問題なし」と判定します。


なぜならば、その人がその時に死を迎えようと、そうでなかろうと、死神様にはあまり関係がないんですよね。


だから、特に思うことがなければ「問題なし」と判定して、死は予定通りに無あけられるとなるわけです。


でも・・・・


この「死神の制度」は、短編集的で、短いお話がいくつか入っているんですが、その中の大半のお話は、死神様が「問題なし」と判定するんですけれど、まれに・・・まれに、「まだ早い」と判定し、その人の運命が変わることもあります。


どのお話が、それに当たるのかは、読んでくださればわかりますが・・・


ただし、このお話の中では、決してむごい死とかが訪れるわけではなく、生々しい描写がたくさん出てくることもありません。


そういう意味では、「死」とテーマにした作品なんですが、読みやすいストーリーで、ところどころにユーモアも含まれていて、ニヤ!っとしてしまう場面もあります。



死神は音楽が大好き


この死神様は、「死」に対する調査の仕事(?)は入らないと、この人間社会には出てこれないんです。


で・・・


なぜか、死神様の多くは、人間社会の“音楽”に興味を持っていて、CDショップの視聴コーナーにいることが多いそうです。


このお話の中でも、調査をしている時間以外は、この主人公となる死神様も、いつもCDの視聴コーナーにいます。


そして、そこで、他の死神様と出会うことがしょっちゅうあるとか記されています。


こn調査のお仕事をする時の、最大の楽しみと興味は、“音楽”なんだそうです。


そんなところも、このお話に出てくる死神様の憎めないところかと思っています。


おぞましい「死」とは、ちょっと違った支店で描かれている人間の「死」を、死神様を通して描かれているこの「死神の精度」。


伊坂幸太郎さんの作品で、








文集文庫から販売されています。








趣味が悪い!!!・・・なんて思わずに、もし興味を持っていただけたら、是非読んでみてください。







2020年11月18日水曜日

侠飯(おとこめし)

 さてさて・・・・


今回ご紹介するのは・・・・


福澤徹三さんの作品で、




「侠飯(おとこめし)」です。










え????


「侠飯(おとこめし)」???


なにそれ???


って思うようなタイトルですよね。


でも、このタイトルこと、この物語のベースを物語っているのです。








ヤクザ(?)なコンビ


今回ご紹介するこの「侠飯(おとこめし)」の主役は、度見てもヤクザにしか見えない二人組み。


親分(?)の柳刃とその子分(?)の火野の二人組み。


この親分(?)の柳刃は、切れ長の目で眼光が鋭く、鼻筋が通った端正な顔だが、ほほに深い傷跡があった。


もう、見るからヤクザやさん。


そして、子分(?)の火野は、痩せた長髪。


このコンビが、この作品の中では大事な役目をしている。


が・・・・


この二人・・・


大切な役目、重要な約なのだが、主役ではないんです。


しいて言うなら、準主役かな?


この「侠飯(おとこめし)」はシリーズ化されていて、3作まで出されていますが、それぞれ完結のストーリーとなっているんです。


そして、それぞれに主役がいるんですよ。



就活中の大学生


第1作目の主枠は、就職活動中の大学生。











ある日、ヤクザの抗争に巻き込まれると頃~、この話は始まります。


自宅に帰宅著中で、ヤクザの抗争に巻き込まれた主人公の若水良太。


その良太の部屋に、この抗争の片割れである柳刃と火野が転がり込んできます。


ヤクザに部屋を占領されたから、もう大変。


しかし・・・このヤクザ???


ちょっと変わっている。


まず、このヤクザの柳刃はお取り寄せが趣味で、料理がめちゃくちゃうまい。


部屋の持ち主である若水良太に、毎日食材を取り寄せては食事を作ってくれるんです。


ヤクザに居座られて、若水良太は、恐怖半分、美味に喜びが・・・もう、頭の中は大混乱。


そこへ、大学の同級生も加わって、自体は予想外の方向へ・・・。




28歳 独身サラリーマン


第2作目は、28歳の、情報サービス企業に勤める独身サラリーマンの真鍋順平が主役。










ある日突然、“追い出し部屋”に配置転換されたサラリーマンの真鍋順平が、会社の中での苦悩を抱える日々を過ごすんです。


そんなある日、ランチワゴンの、すごく旨い昼飯に出会うんです。


そのランチワゴンを経営しているのが・・・どう見ても堅気には見えない・・・


そうです。


1作目にも出てきました準主役の柳刃と火野のやくざコンビ。


今回は、ここ情報サービス企業を舞台に、このコンビがどのように立ち回るのかがお楽しみ。


そして、この主人公である真鍋順平はどうなってしまうのか・・・・。


1作目とは、一味違った展開と、スリルに満ちたストーリーに、目が離せなくなります。


この柳刃と火野のコンビは、一体何者なのか???


任侠とグルメという、新しいジャンルを切り開いた当作品の行方は・・・・!!!




やみ金業者の店長


そして、3作目の主人公は、あるやみ金業者の店長として務める渋川琢磨・27歳。










このやみ金業者の店長が、ある日、「ヤクザの組長宅を地上げせよ!」といういう指令を受け、組に潜入するが・・・・。


成り行きで、なぜか行儀見習いとして住み込む羽目になってしまいます。


そこに現れたのが・・・


そうです。


どこから見てもヤクザそのもの。


まさにその人・・・柳刃と火野の名コンビ。


なぜ、「名コンビ」なのかは、読んでもらえばわかります。


とにかく、このコンビがこの話のキモとなりますから。


この柳刃・・・


ここ、ヤクザの組長宅でも、客人として招かれているのに・・・


なぜか、次々と絶品料理を作ります。


これが、任侠グルメの醍醐味。


料理がなければグルメじゃない!!!


しかし・・・


このコンビは何者???


そして、琢磨の地上げはどうなるの????


それは読んでのお楽しみ。



シリーズものだけれど・・・


この「侠飯(おとこめし)」は、3作のシリーズものですが、1作ずつ話しが完結しているので、どの話から読んでも全く問題なく読み進めることができます。。


しかし・・・


1作目から、微妙なところで、各シリーズが繋がっていくので、1ッ作目から読み続けていくと、楽しさが倍増するという代物。



そして、この「名コンビ」の正体がわかっても、これからこのコンビが、どう展開させていくのかを考えると、もう読まずにはいられなくなっています。


任侠物で、ちょっとだけ、はらはらするところもありますが、ストーリー的には、ほんわかした雰囲気もあり、またユーモアもあふれているので、楽しく読める作品です。


切った張ったの任侠ドラマとは一味も二味も違った展開ですので、ヤクザ物は・・・という方にも、楽しんで読んでいただける作品に仕上がっています。


是非、寒空の夜、暖かいお部屋で、任侠グルメ「侠飯(おとこめし)」を楽しんでみてください。


おすすめですよ!




















探偵の探偵

 今回ご紹介する本は・・・ 松岡圭祐作、 講談社文庫出版の 「探偵の探偵」です。 探偵のすべてを知りたいと、ある中堅調査会社に併設されている探偵養成所に入稿した一人の少女。 この少女は、過酷な過去を抱えていて、...